2013年10月30日水曜日

「難しい」という前提、それってホント?

久しぶりの更新になります。
ボディチャンスのアレクサンダーテクニーク教師養成コースへ入学し5か月が経ちました。

アレクサンダーテクニークのレッスンを受けることで、演奏するときに自分が無意識に行っている癖や思考のパターンに気づくことができ、それらに疑問をなげかけ、変えていくことができます。
それは、より自分を知ることでもあります。
レッスンを受け続けていると、より深い根本的な自分の考え・信念に辿りつくことがあります。
それは、表面上では、当り前になっていて普段なかなか気づくことができません。



最近ふと、そんな自分のもつ根本的な考えに疑問を持ち始めました。
その何かというと・・・

「トロンボーンを演奏することは、自分にとって難しいもの」という大前提のもと、楽器に向かっていたことでした。


この大前提があるため、こうも思っていました。
トロンボーンを演奏することは自分にとって難しい、だから人一倍頑張らなければ演奏できない。苦労しなければいけない。」そういうものなんだ。
と考えていたのです。
そしてこの「トロンボーンを演奏することは難しいから頑張らなくちゃいけない」という思考のパターンは、僕にとって「力みのスイッチ」になっていることに気がつきました。
トロンボーンを演奏しようとしたとき、これらの思考により、ギュッと体に力が入るのです。これは感覚的にはわずかなものですが、実際には演奏に大きな影響を与えていました。



僕の持っていたこの「思い込み」はなんだか漠然としています。
・なにが、難しいのか
・なにを、頑張らなければいけないのか
がはっきりしていないんです。


そこで疑問が浮かんできました。
「いったい何をそんなに難しいと思っているんだろうか」
この「自分にとってトロンボーンは難しいものである」という考えが生まれたのはいつなのか、何がきっかけかははっきりわかりません。
もしかしたら、先生から言われたことを言われたとおりにやろうとしていて、それが難しいと感じる原因なのかもしれません。







さて、「トロンボーンを演奏することは自分にとって難しい」それはホントなんでしょうか?
この問いかけに対して、ひとつ新しい答えが出ました。

「自分にできること(すでに身に付いた技術)は、簡単にできる。現時点でできないことはできない。」
かなり表現が変わりましたね!「難しい」という言葉を使っていたときは具体性に欠け、「できること」と「できないこと」を混同していました。
自分に「できること」「できないこと」がはっきりすると頭の中がとてもすっきりしました。とくに「できること」について難しく感じる必要や、難しくやる必要は全くないと思えます。


できることについて例をあげると、
・「ここからここまでの音域は演奏できる」・「このフレーズは演奏できる」
・「この速さは演奏できる」 など

金管楽器で音を出すということをさらに細かく、動きについて例えると、
楽器を持ち上げることができる。マウスピースを口につけることができる。
口を閉じることができる。息を吐くことができる。(すると息が唇を押しあけ、振動が生まれ音になる。) とてもシンプルでそれぞれの動き自体簡単ですね!


つまり、
「私は、トロンボーンを簡単に演奏できる」もホントの事実なんです!

そもそも僕の願いは、
「自由に演奏したい、ラクに楽しく演奏したい」ということです。
それなのに、それを難しくやることは矛盾していましたね。
そこで新たなプランを作ってみました!

「私は、トロンボーンを簡単に演奏する。」


そう思って、演奏してみると「力みのスイッチ」が入ることなく驚くほどすらすらと音が出ました。
それもとても心地の良い響きで・・・
そして、自由で楽しい・・・!

興味がある方はぜひぜひ試してみてください♪




森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍プロフィール
アレクサンダーテクニークとの出会い

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