2013年10月16日水曜日

自分の音をちゃんと聞いたら、体の固さが消えた!

9月、ボディチャンス校長のジェレミーチのレッスンを受講しました。
8月~9月に本番が何度かあって、楽しめた本番や、またうまくいかず落ち込んでしまう本番もありました。
落ち込んだ本番の翌日から、すっごく調子が悪くなってまともに音が出ないほどになっていました。
ちょうどそんな時にジェレミーのレッスンを受けたんです。

まず、相談したことは、「自分の音を聞くのが本当に嫌になってしまって、練習もまともに続けられない。」ということ

ジェレミーから思いもよらない言葉が返ってきました。

「本当に自分の音を聞いている?」
 へ?って感じですが、実際にジェレミーの前で音階を吹いてみる


「今の演奏はどんなだった?」
『全然だめだった』という以外、何も答えられませんでした。


「何がだめだったの?具体的に言ってみて」
思い浮かんだのは、音程とか発音とかリズムとか音色とか・・・


「じゃあ、どんな音程、発音、リズム、音色だったの?どういう風にだめだったの?」
 うーん、だんだん答えに詰まってきます・・・
実際自分がどんな音程、発音、リズム、音色で演奏したのか思い出せないんです。
頭に浮かんでくるのは、『今の演奏に対する自分の感想』ではなくて、ふだん指摘されていることや気をつけていることばかり
そう、自分が演奏している時、実際にどんな音が鳴っているのか聞いてなかったんです!


「そう、今まで自分の音を聞いてあげてなかったんだね。もし、実際の音を聞かずに理想を追い求めてるとしたら、それは幻想だよ。」
この言葉を聞いて、レッスン中に思わず泣いていました。
何か今までずっと自分を苦しめていたものから開放されたような安心感と、自分に対してなんてひどいことをしていたんや!っていう悲しさで。


「自分の音を聞かない他に、今まで何をしていたか知ってる?」
・・・・・・・・・


「自分の演奏に対して、いつもダメだダメだって批判していたんだよ!」
!!!!


「だめだって批判は具体的じゃないよね。批判しない代わりに、実際の自分の演奏がどんななのかを聞いてみよう。聞く能力を使おう。」
自分の演奏プランに『実際に鳴っている音を聞く』というプランを加えて演奏してみると、今まで演奏するときに常にあり続けた不安や緊張が激減しました。


人から批判されると、萎縮したり固まったり怖くなったり自信がなくなったりしますよね。身体は緊張して固くなってしまいます。
それと同じことを自分が自分自身に対してやっていたんです。
吹けばそれを自分で否定して、でも練習しなくちゃいけないと思ってるから体に吹けと命令する。そして吹けばまたそれを否定する。これでは練習が続けられないのも無理はありません。

だから、自分の演奏を批判するよりも、ちゃんと聞いてあげて実際にどんな音が聞こえるか知る方が『うまくなる』につながるんだと思います。



今は自分の演奏プランに『実際に鳴っている音を聞く』というのを意識的に取り入れています。意識が『音』に向けられるので、より演奏する目的も明確になって、呼吸や舌や顎など、演奏に必要な体の動きがよりシンプルに、より機能的になりました(^^)





森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍
プロフィール
アレクサンダーテクニークとの出会い

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