2016年4月16日土曜日

現在地を知る

今、野洲にいます。




「健やかにトロンボーンを吹く」管理人の森岡です。


僕は、ボディシンキングコーチという資格を取得し、ボディチャンスで学んだアレクサンダーテクニークの原理やボディマッピングを教えています。

レッスンの中では人の筋肉や骨など動きについての解剖学的な情報も出てきますが、それは僕が考える正しい身体の使い方を知ってもらうためとか、理想的な姿勢を目指してもらうということとは違います。


アレクサンダーテクニークは「やりたいことをやるため」のものだし、そのやりたいことが演奏であれば、演奏の役に立つものです。


現実的な身体の情報は、演奏の役に立ちますが、そのために欠かせないのは自分がいる現在地を知ることです。

アレクサンダーテクニークのレッスンの中では、「あ、こうすればいいのか」「自分は今までこう考えていた」といったことがよく起こります。
今の自分の現在地から、やりたいことをやるためにはどうすればいいかと考えます。


「正しい身体の使い方はこうです。これを身につけなければいけません」という視点ではありません。
これは、現在地に対しての繊細さに欠けていて理想とされる「結果」だけに注意が向きやすいです。
このような情報には、受けとった人がどの現在地にいるかによって、その「結果」への道のりがそれぞれ異なるということが抜けてしまいがちになります。


自分の現在地は、
「信念」
「思い込み」
でもあります。
それが動きや緊張として身体で表現されています。

今持っている信念や思い込み、考えが自分のやりたいことにどう役立っているか、どう関わっているかという視点を持つと、ただ何かを付け加えていくだけの足し算のプロセスから、今自分のやっていることを選択し直したり、必要のないものを「やめていく」ことができます。




◆講師プロフィール◆
 

森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
大阪府高槻市出身。
大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりbodychance アレクサンダーテクニーク教師養成課程で学び、2015年8月ボディシンキングコーチ資格を取得。
宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生氏の主催するトロンボーン合宿にてレッスンを行うほか、大阪で「トロンボーン奏者のための身体の使い方」1日セミナーを開催。また学校吹奏楽部への出張レッスン、音大生など音楽家との個人レッスン、アイディア音楽センターでレッスンを行っている。
bodychance認定ボディシンキングコーチ


グループレッスン予約受付中です。

2016年4月15日金曜日

体験者の声

《受講者の体験談》

これまでグループレッスンを受けてくれた方からの体験談をご紹介します。



足立 沙織さん (トロンボーン奏者)
「ブレスの時の体の使い方、腹筋の不必要な使い方をしていることが分かり、本来のブレスのやり方がわかったように思いました。」



A・Kさん(トロンボーン奏者)
「息の使い方がよくわかり、悪いところが理解でき改善できた。」


葛谷 佐和さん(トロンボーン奏者)
「今までは「とにかく吸えるだけ吸う」だったのが「フレーズを吹くために必要な分吸う」と具体的になり、イメージがはっきりして呼吸が自然になりました。また横隔膜や肋骨や背骨の呼吸をするときの動きの様子がわかったので意識しやすくなりました。」


匿名(トロンボーン奏者)
「今日の講座で、私が普段の練習やレッスンなどで、頭ではわかっているけれど実践できなかった息の使い方のコツが少しつかめた気がして、すごく勉強になりました。また、新しい気持で明日から楽器が吹けそうです。」



匿名(トロンボーン奏者) 
「今回参加して一番驚いたことは、自分の身体のイメージをちょっと変えるだけで吹きやすさが全然違う!というところです。自分が持っていた背骨についての認識を変えた瞬間、音を出す前から『あ、これは全然違う気がする』と思ったのですが、吹いてみると本当にびっくりするくらい全然違い、楽になりました。等身大の人体模型がまたイメージを助けてくれたように思います。
その他にも次々といろいろなアイデアをいただいたので、練習中に意識するようにしています。どうしてできないのかと考えるより、やりたいと思うことをやろうとすることが大事なのですね。
また、このところ整骨院に通っており、毎回背骨の動きの悪さを指摘されていたのですが、このグループレッスンの次の日に行ったときに『今日はよく動くようになっていますね!何かしましたか?』と驚かれました。演奏だけでなく、身体の調子も良くなりそうです。」



齊藤 依里奈さん(トロンボーン)
「とても有意義な時間で時が経つのがとても早く感じました。
昨日得たものは本当にたくさんありましたが、やはり内圧の話が一番印象に残っています。最近は力を入れない事がいい事だと思っていて、筋肉を積極的に使う事を避けていたように思います。これからは積極的に使っていこうと思います!また、局所的にでなく体全体を意識する事も印象に残っています。頭の位置に始まり、肩、腕、背中の筋肉を使いマウスピースを口まで持ってきてから吹く、という一連の流れを感じながら練習していこうと思います。今まで自分の体についてここまで深く意識した事は少なかったのでとても楽しいレッスンでした。また、体の筋肉を積極的に使う事でポジティブに練習できそうです。」



匿名(歌手、トランペット)
「自分のことなのに、自分のことが分かっていなかった!と思う瞬間が、何度もありました。
楽器を吹いている姿、歌っている姿。何より、それを無意識でしている瞬間の自分。その時、自分の中で何が起こっているかを知ることが出来て、気づくことに繋がり、それがまた新たな自分を見つけるキッカケを与えくれました。

自分のことなのに、表面的でしか自分の身体がどうなっているか分からなかったのです
だから自分自身とても勘違いしていることが多くて、無駄な動きをしていました。
自分を知るキッカケが増えることによって、心も落ち着いていきました。
何より、私は気持ち的に上がったり下がったりが多くて、とても不安定だったけれども、自分を知ったり、限界を知ったり、なんせ、コントロール出来るのはこの自分自身だということ。
自分が自分の操縦をする!
とても当たり前なことなんだけど、私はこの大切なことを忘れていました。

身体の無駄な動きを取り除くことによって、心が楽になったり、その逆が生まれたり。
人それぞれ違うように、私に合った、意識の変え方や、身体の使い方(意識の使い方)を教わることによって、音楽がもっと好きになっていきました。

知らないことを知ることがこんなに楽しいなんて。そして、今以上にもっといい方向に向いていけるなんて思っていませんでした!悩んでる根本的なものをこんなにすっきりカタチにしてくれるなんて、、アレクサンダーテクニークがもっと広まっていけば!と思います。
ありがとう!アレクサンダー!」
 



 

2016年4月10日日曜日

社交ダンスとOBバンドの指揮

今日は、母校のOBバンド、今シーズン初練習でした。
トランペット2人、ホルン4人…‼︎、クラリネット1人、フルート1人からスタート。ここから1000人入る大ホールでの演奏会を目指します(既に会場は押さえてあります)。これはとっても刺激的で面白いことだと思います(^^)

やりがい大ですね。
1年間アイデアを練ることや、ワクワクドキドキな不安を感じることには困らなさそうです。
今日は最終的にトランペット1人、ユーフォニウム2人(1人は見学)、サックス1人が増え、合奏できる曲も拡がりました。


僕はこのOBバンドで素人ながらも指揮を振らせてもらっています。
ところで今日指揮を振りながらふと、先日社交ダンスの体験レッスンを受けに行ったことを思い出しました。


踊りなんてほとんど未経験でしたし、本格的に習ったこともなければそもそも普段運動をすることすら珍しいのですが、ダンススタジオで働く友人の勧めで踊りに行きました。

そこで体験した社交ダンスは、ペアダンスなのでインストラクターの方と一対一で踊りながら教わります。

そのため初めて知ったステップ、体験レッスンなのでそれほど難しいものではないですが、それを覚えるために自分のことだけに集中することができないんですね。
常にパートナーとコンタクトを取り続けていて、お互いコミュニケーションを取りながら動くので。

少しステップを踏むのに慣れてくると、今度は男性が女性のリードをするようにと促されます。
踊りながらどの方向に進んでいくかや、女性に回ってもらうよう促したり、顔の向きでどちらの方向に体を向けてもらうかを体験させてもらいました。

その時にインストラクターの方が指揮者のようにリードしてと言っていたのを今日の合奏で思い出したんです。

相手とのコミュニケーションの中で、自分の音楽やテンポを動きをもってどうお誘いするか?

これまで合奏の中で、自分の思い通りにならない状況や、自分がどうしたいか明確になっていないときに、すごく自分の身体を緊張させていたことに気がつきました。
「それはちがう!そうじゃない!」ってことを表現したのか、「こうしてくれ!」と強くお願いしていたのか、もっと注目してもらうためだったのか…


ペアダンスを体験した時には、合奏をしている時よりもお互いの距離感が近く、常にコンタクトを感じられるので、一方的な指示を出すことがうまくいかないことがすぐに理解できました。
自分の意図に相手を誘うという感じかな?と勝手に解釈しています。

でもそれは、合奏の中でも同じことで、相手とのコミュニケーションの中で、自分の音楽やテンポを動きをもってどうお誘いするか?ということだと思ったのです。

どうやったら相手を自分の音楽へお誘いできるだろう?自分のお誘いに対して相手はどう反応しているだろう?と考えながらやっていると楽しくなってきました
それが上手くいく方法なのかはわかりませんが、今までの自分のやり方よりも好きなやり方だとすぐに思いました。


機会があればまた受けに行きたいですねえ。踊ること自体が新鮮で(笑)楽しい体験でした(^^)