2016年5月18日水曜日

胴体も練習!

今日ギターを演奏する方とのレッスンの中で、指の動きのぎこちなさや固さについて質問がありました。

演奏している曲も楽器も、指の細かなテクニックの要るものなので指の仕事についてはとても練習されていました。
ところが演奏している音楽と関連して、手・指以外にも大きな動きがあったのです。


頭や首、胴体でビートを感じて刻んでいる動き。

この体でビートをとる、を少し練習してみませんか?と提案。

ビートを感じながら動いているのは頭・首・胴体のどの辺ですか?
と聞くと、

胸のあたりでビートを感じているとのこと。

では、試しに頭・首・胴体が1本の棒でできていると思いながら、

ビートを感じて動いてもらいます。

すると、本当に1本の棒でできているかのように、胸のあたり「だけ」で折れ曲がっているような動き方になりました。

次に、主に動いているのは胸のあたりだけど、脊椎は24個の骨が連なってできていて、そのてっぺんでは頭蓋骨とも関節を作ってる。なのでビートを感じて動くときに頭から胴体全部が連動して動いていい、と思いながらビートを感じて動いてもらいました。

今度は動きが「丸くなった」印象がするとのこと。

演奏をしながら試してもらうと、テンポ感や音楽の流れに変化があり、指で弾いた音のひとつひとつがより明確によく響くようになっていました。

弾くのが楽になったとの感想を頂きました(^-^)

というわけで、胴体の練習笑でした。
結果的に指の動きにも影響があったようです(^^)

◆管理人プロフィール◆
 

森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
大阪府高槻市出身。
大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりbodychance アレクサンダーテクニーク教師養成課程で学び、2015年8月ボディシンキングコーチ資格を取得。
宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生氏の主催するトロンボーン合宿にてレッスンを行うほか、大阪で「トロンボーン奏者のための身体の使い方」1日セミナーを開催。また学校吹奏楽部への出張レッスン、音大生など音楽家との個人レッスン、アイディア音楽センターでレッスンを行っている。
bodychance認定ボディシンキングコーチ


体験レッスン予約受付中です。
※個人レッスンも承っています。
◆レッスン情報◆

2016年4月16日土曜日

現在地を知る

今、野洲にいます。




「健やかにトロンボーンを吹く」管理人の森岡です。


僕は、ボディシンキングコーチという資格を取得し、ボディチャンスで学んだアレクサンダーテクニークの原理やボディマッピングを教えています。

レッスンの中では人の筋肉や骨など動きについての解剖学的な情報も出てきますが、それは僕が考える正しい身体の使い方を知ってもらうためとか、理想的な姿勢を目指してもらうということとは違います。


アレクサンダーテクニークは「やりたいことをやるため」のものだし、そのやりたいことが演奏であれば、演奏の役に立つものです。


現実的な身体の情報は、演奏の役に立ちますが、そのために欠かせないのは自分がいる現在地を知ることです。

アレクサンダーテクニークのレッスンの中では、「あ、こうすればいいのか」「自分は今までこう考えていた」といったことがよく起こります。
今の自分の現在地から、やりたいことをやるためにはどうすればいいかと考えます。


「正しい身体の使い方はこうです。これを身につけなければいけません」という視点ではありません。
これは、現在地に対しての繊細さに欠けていて理想とされる「結果」だけに注意が向きやすいです。
このような情報には、受けとった人がどの現在地にいるかによって、その「結果」への道のりがそれぞれ異なるということが抜けてしまいがちになります。


自分の現在地は、
「信念」
「思い込み」
でもあります。
それが動きや緊張として身体で表現されています。

今持っている信念や思い込み、考えが自分のやりたいことにどう役立っているか、どう関わっているかという視点を持つと、ただ何かを付け加えていくだけの足し算のプロセスから、今自分のやっていることを選択し直したり、必要のないものを「やめていく」ことができます。




◆講師プロフィール◆
 

森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
大阪府高槻市出身。
大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりbodychance アレクサンダーテクニーク教師養成課程で学び、2015年8月ボディシンキングコーチ資格を取得。
宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生氏の主催するトロンボーン合宿にてレッスンを行うほか、大阪で「トロンボーン奏者のための身体の使い方」1日セミナーを開催。また学校吹奏楽部への出張レッスン、音大生など音楽家との個人レッスン、アイディア音楽センターでレッスンを行っている。
bodychance認定ボディシンキングコーチ


グループレッスン予約受付中です。

2016年4月15日金曜日

体験者の声

《受講者の体験談》

これまでグループレッスンを受けてくれた方からの体験談をご紹介します。



足立 沙織さん (トロンボーン奏者)
「ブレスの時の体の使い方、腹筋の不必要な使い方をしていることが分かり、本来のブレスのやり方がわかったように思いました。」



A・Kさん(トロンボーン奏者)
「息の使い方がよくわかり、悪いところが理解でき改善できた。」


葛谷 佐和さん(トロンボーン奏者)
「今までは「とにかく吸えるだけ吸う」だったのが「フレーズを吹くために必要な分吸う」と具体的になり、イメージがはっきりして呼吸が自然になりました。また横隔膜や肋骨や背骨の呼吸をするときの動きの様子がわかったので意識しやすくなりました。」


匿名(トロンボーン奏者)
「今日の講座で、私が普段の練習やレッスンなどで、頭ではわかっているけれど実践できなかった息の使い方のコツが少しつかめた気がして、すごく勉強になりました。また、新しい気持で明日から楽器が吹けそうです。」



匿名(トロンボーン奏者) 
「今回参加して一番驚いたことは、自分の身体のイメージをちょっと変えるだけで吹きやすさが全然違う!というところです。自分が持っていた背骨についての認識を変えた瞬間、音を出す前から『あ、これは全然違う気がする』と思ったのですが、吹いてみると本当にびっくりするくらい全然違い、楽になりました。等身大の人体模型がまたイメージを助けてくれたように思います。
その他にも次々といろいろなアイデアをいただいたので、練習中に意識するようにしています。どうしてできないのかと考えるより、やりたいと思うことをやろうとすることが大事なのですね。
また、このところ整骨院に通っており、毎回背骨の動きの悪さを指摘されていたのですが、このグループレッスンの次の日に行ったときに『今日はよく動くようになっていますね!何かしましたか?』と驚かれました。演奏だけでなく、身体の調子も良くなりそうです。」



齊藤 依里奈さん(トロンボーン)
「とても有意義な時間で時が経つのがとても早く感じました。
昨日得たものは本当にたくさんありましたが、やはり内圧の話が一番印象に残っています。最近は力を入れない事がいい事だと思っていて、筋肉を積極的に使う事を避けていたように思います。これからは積極的に使っていこうと思います!また、局所的にでなく体全体を意識する事も印象に残っています。頭の位置に始まり、肩、腕、背中の筋肉を使いマウスピースを口まで持ってきてから吹く、という一連の流れを感じながら練習していこうと思います。今まで自分の体についてここまで深く意識した事は少なかったのでとても楽しいレッスンでした。また、体の筋肉を積極的に使う事でポジティブに練習できそうです。」



匿名(歌手、トランペット)
「自分のことなのに、自分のことが分かっていなかった!と思う瞬間が、何度もありました。
楽器を吹いている姿、歌っている姿。何より、それを無意識でしている瞬間の自分。その時、自分の中で何が起こっているかを知ることが出来て、気づくことに繋がり、それがまた新たな自分を見つけるキッカケを与えくれました。

自分のことなのに、表面的でしか自分の身体がどうなっているか分からなかったのです
だから自分自身とても勘違いしていることが多くて、無駄な動きをしていました。
自分を知るキッカケが増えることによって、心も落ち着いていきました。
何より、私は気持ち的に上がったり下がったりが多くて、とても不安定だったけれども、自分を知ったり、限界を知ったり、なんせ、コントロール出来るのはこの自分自身だということ。
自分が自分の操縦をする!
とても当たり前なことなんだけど、私はこの大切なことを忘れていました。

身体の無駄な動きを取り除くことによって、心が楽になったり、その逆が生まれたり。
人それぞれ違うように、私に合った、意識の変え方や、身体の使い方(意識の使い方)を教わることによって、音楽がもっと好きになっていきました。

知らないことを知ることがこんなに楽しいなんて。そして、今以上にもっといい方向に向いていけるなんて思っていませんでした!悩んでる根本的なものをこんなにすっきりカタチにしてくれるなんて、、アレクサンダーテクニークがもっと広まっていけば!と思います。
ありがとう!アレクサンダー!」
 



 

2016年4月10日日曜日

社交ダンスとOBバンドの指揮

今日は、母校のOBバンド、今シーズン初練習でした。
トランペット2人、ホルン4人…‼︎、クラリネット1人、フルート1人からスタート。ここから1000人入る大ホールでの演奏会を目指します(既に会場は押さえてあります)。これはとっても刺激的で面白いことだと思います(^^)

やりがい大ですね。
1年間アイデアを練ることや、ワクワクドキドキな不安を感じることには困らなさそうです。
今日は最終的にトランペット1人、ユーフォニウム2人(1人は見学)、サックス1人が増え、合奏できる曲も拡がりました。


僕はこのOBバンドで素人ながらも指揮を振らせてもらっています。
ところで今日指揮を振りながらふと、先日社交ダンスの体験レッスンを受けに行ったことを思い出しました。


踊りなんてほとんど未経験でしたし、本格的に習ったこともなければそもそも普段運動をすることすら珍しいのですが、ダンススタジオで働く友人の勧めで踊りに行きました。

そこで体験した社交ダンスは、ペアダンスなのでインストラクターの方と一対一で踊りながら教わります。

そのため初めて知ったステップ、体験レッスンなのでそれほど難しいものではないですが、それを覚えるために自分のことだけに集中することができないんですね。
常にパートナーとコンタクトを取り続けていて、お互いコミュニケーションを取りながら動くので。

少しステップを踏むのに慣れてくると、今度は男性が女性のリードをするようにと促されます。
踊りながらどの方向に進んでいくかや、女性に回ってもらうよう促したり、顔の向きでどちらの方向に体を向けてもらうかを体験させてもらいました。

その時にインストラクターの方が指揮者のようにリードしてと言っていたのを今日の合奏で思い出したんです。

相手とのコミュニケーションの中で、自分の音楽やテンポを動きをもってどうお誘いするか?

これまで合奏の中で、自分の思い通りにならない状況や、自分がどうしたいか明確になっていないときに、すごく自分の身体を緊張させていたことに気がつきました。
「それはちがう!そうじゃない!」ってことを表現したのか、「こうしてくれ!」と強くお願いしていたのか、もっと注目してもらうためだったのか…


ペアダンスを体験した時には、合奏をしている時よりもお互いの距離感が近く、常にコンタクトを感じられるので、一方的な指示を出すことがうまくいかないことがすぐに理解できました。
自分の意図に相手を誘うという感じかな?と勝手に解釈しています。

でもそれは、合奏の中でも同じことで、相手とのコミュニケーションの中で、自分の音楽やテンポを動きをもってどうお誘いするか?ということだと思ったのです。

どうやったら相手を自分の音楽へお誘いできるだろう?自分のお誘いに対して相手はどう反応しているだろう?と考えながらやっていると楽しくなってきました
それが上手くいく方法なのかはわかりませんが、今までの自分のやり方よりも好きなやり方だとすぐに思いました。


機会があればまた受けに行きたいですねえ。踊ること自体が新鮮で(笑)楽しい体験でした(^^)


2016年3月20日日曜日

先生として、信じて、貪欲に

今日は今年度最後のボディチャンス教師養成コースの授業でした。
教師資格目前に抱えていた不安について考えました。


自分は本当に教えられるんだろうか?


ほんとのところは、お金払って時間割いて来てもらって何も得るものが無いと思われたら?自分のレッスンを受けたことが無駄だったと思われたら?自分のレッスンで、アレクサンダーテクニークが面白くない、音楽が面白くない、トロンボーンが面白くないって思われたら?

不安でした。


レッスン中の相手の反応は様々。
楽しそうにしてたり、おもしろそうだったり、真剣になっているように見えるときもあれば、
こちらからはつまらなさそうに見えたり、不満そうに見えたり、拒絶されてそうに見えたりすることもあります。
時には直接不満や反発をぶつけられたと感じることもあります。(あくまで自分の見え方ですが)




例えばその不満や反発が、自分も同意したり納得できることなら受け止めて改善すればいいけれど、自分の信念に基づいて選択した教え方については簡単に曲げられない。そんなとき相手に表れる不満そうな態度・表情・言葉をどう受け取るか。

信念を貫きたいと思っても、不安や恐れを感じて、どうすべきか迷ってしまうことがあります。

そんなとき、まずは相手に表れたものが、自分に対して〜された、〜と思われていると捉えるのではなく、あくまで相手自身に起こっていることであり、相手自身の話であり、相手自身の経験であることを理解する必要があります。


そこで以下のふたつのことを考えてみます。


〈レッスンを受けに来た相手に対して信じていることはなにか〉

これは、理想や期待ではなく事実であることが大事です。

事実とは例えば…
相手が、教室や先生を調べたり、レッスンを予約したり、そのための時間を確保したり、そのための費用を工面したりetc、レッスンを受けるための行動をすでに起こしていること。
でなければレッスンの約束が成り立ちません。

それはその人自身が興味、新しい情報を得たいという動機を持って来ているということだし、たとえレッスンでの反応や態度がどんなものであれ信じることができることです。



〈自分に対して信じていることは?〉
これも自分にとっての真実として落とし込めることが大事。

これも僕自身の例をあげると、
ボディチャンスで教わった学びのプロセスを信頼し、成果があり、今も続けていること。

そして、レッスンで起こることは絶対に見えているし、聞こえている。その情報から分析すること、アレクサンダーテクニークを応用することを訓練してきた。






相手に対して信じていることも、自分に対して信じていることも、真実・事実だからこそ曲げることができない。


相手のことも自分のことも、理想や期待のレベルではなく、事実・真実のレベルで信じているからこそ、相手の反応や態度、表情、言葉をただ相手に起こっている情報として受け取る。それは自分に起こることについても同じ。

それらはレッスンの中で重要なポイントになるから、貪欲にその情報を受け取ってレッスンの材料にする笑




これからのAT教師としての自分をものすごく強力にサポートしてくれる考えでした。





最後に、アレクサンダーテクニーク教師のキャシーマデン先生の言葉を紹介したいと思います。

「その人は今のままで完ぺきであり、新しい情報を得たい!という思いも完ぺきである。」

クラスの中で真田由香先生が補足をしてくれました。

「もともと完ぺきなのに、レッスンを受けたり学んだり新しいことを始めるのは、もともと生命体には成長し続けるというシステムが組み込まれているから」



今年度最後のクラスは春分の日でした。
自然を称え将来のために努力する日、だそうです。今日からまた心新たに教師資格取得に向け頑張ります(^^)










森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
2012年大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりボディチャンス大阪でアレクサンダーテクニーク教師養成課程に在籍。
2015年8月ボディシンキングコーチ取得。
同月7-10日に滋賀県で開催された、宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生先生の主催するトロンボーン合宿にて、ボディシンキングコーチとしてデビューレッスンを行う。
 
アイデア音楽教室トロンボーン講師/ボディシンキングコーチ
 

2016年3月18日金曜日

姿勢、動きの連続

今日から3日間、ボディチャンスプロコースの授業で学んでいます。
資格は目前だけど、まだまだ学ぶことはたくさんありますね!
今日は既にパスしている解剖学の試験を復習のつもりで受けましたが、結果ひどく落ち込んでいます笑
常に学びを続けることは大事ですね。


今日は山口裕介先生のクラス。
それぞれが興味のあるアクティビティを持ってレッスンに望みます。
レッスン全体を通してコーディネーションプランについて話されていたことが印象に残りました。

どういうことかというと、
例えば、演奏する時に、自分が何をすれば「演奏する」を実行できるかと言えば…

楽器を持つ、構える、マウスピースを口に含む、角度を調整する、息を吸う、吐く、指を動かすetc...

こういう感じで「演奏する」ために必要不可欠な動作を細かく分解して考えていくことができます。
「演奏する」ためのプランとも言えますね。

ボディチャンスでは、これを「アクティビティプラン」と呼んでいます。


これに対して、コーディネーションプランはこれから演奏する「自分自身」のためのプランという感じです。

楽器演奏でも「姿勢」という言葉があります、演奏する時に姿勢を正すような仕草を目にすることはよくありますね。管楽器の人は特に「呼吸」と姿勢を関連づけることが多いのではないかと思います。


ボディチャンスで言うコーディネーションプランは、これから動くということが大前提です。
演奏するために、先に挙げたような演奏のための一つ一つの動作のために、自分全体を動きやすくしてあげたいわけです。
これは固定された姿勢・型のような考えとは異なります。
また呼吸のためだけ、フィンガリングのためだけではなく演奏に必要な全ての動きのための考えであります。

演奏の動作ひとつひとつのために、例えばフィンガリングなら指のことタンギングなら舌のことといった具合に部分にだけ集中するのではなく、動作ひとつひとつのために、部分のために自分の全体を考えます。

そんな視点を再確認できたレッスンでした(^^)


そう言えば、先日PCや電話受付のデスクワークをしていた時に隣で同じ仕事をしていた歌手の方に、
「この仕事をしていると首が凝って、声が出づらくなってしまうんですけど、姿勢のこととか何か意識していることはありますか?」と聞かれました。


姿勢については…意識していることないですねーと答えました。
実は自分もこの仕事をしている時に肩凝りに悩んでいました。
そこで肩が凝らないだろうと思える姿勢を維持しようとしてましたが、余計に肩や背中が痛くなってしまったんです。

良い姿勢を維持しようとすることはやめましたが、今は肩凝りが随分改善されています。
質問されて自分が何を考えているか改めて振り返ってみたんですが、

考えているのは、姿勢のことではなく…
PCの画面を見る、キーボードをたたく、お客さんの話を聞く、話す、資料を見るなど、仕事中に行っている動作についてでした。
その動作ひとつひとつに対して首をどうしてるかな、とか全身をどう使っているかなといった具合に意識していました。仕事中は上に挙げた動作を絶えず繰り返しているわけですから「何か意識しているか」と聞かれたら、かなりたくさんのことを意識していると言えますねf^_^;



3日間のプロコース授業が終わった翌日は、以前バイトしていたカレー屋に1日だけ手伝いに行きます!
飲食の接客なんて久しぶりなので楽しみです。忙しいとてんてこ舞いになりますが、楽しくインドカレーあじわってもらえるようにおもてなし頑張ります(^-^)
ブログ書きながら、オーナーシェフのヒラさんとプリングルス頂きました!







2016年3月16日水曜日

楽器を背負う、もレッスンできます

昨日は、ボディチャンス入門講座を担当しました。

ヴォーカリストお二人が来てくれました!

初めに3人で簡単な動きを使ったゲームから始め、後半はそれぞれのテーマに沿った個人レッスン形式で進んでいきました。

今回のそれぞれのテーマは、歌ではなく笑、日常の中の動きについて。

カバンを持つ、楽器ケースを背負う、話す、など演奏とは直接関係ないですが、楽器や歌をする人にとっても必ず行う動作ですよね。

こうした日常のありふれた動作の中から、自分の習慣に気づいたり、楽さに気づいたりすることも、演奏やパフォーマンスに役立つことがあると思います。
昨日の2人も、体験しながらたくさん考えや気づきを共有してくれて、最終的にはそこから演奏のことや歌唱の指導のことまで話が広がっていきました。

今回のレッスンでは聴けなかったので、
2人の歌、聴かねば、と思いました(^^)


自分の力量を知りたい。

週末はアレクサンダーテクニーク教師になるためのアセスメントでした。

金曜日には真田由香先生、土曜日にはトミートンプソン先生の前でレッスンをし、無事合格を頂きました。
あと1人のアセスメントをパスすれば、いよいよアレクサンダーテクニーク教師の実習生になります!





合否の判定が出る実技試験なんて、何年ぶりかと思うくらい久しぶりでした。
前は楽器演奏の試験、今はアレクサンダーテクニークレッスンの試験、やってることは違いましたが、本番の数日前から同じ質の緊張を感じていました。

それは、不安で
できないところを挙げていくという作業でした。

ここができてない
あれもこれわかってない
こんなふうに本番もできるかなあ

緊張に対してはこの2年半自分なりに向き合ってきたつもりでしたが、1度こういう不安に呑まれてしまうと自信がなくなってきます…

こうなると僕は、「今回ダメでもまた受けたらいいじゃないか」「とりあえず試験がどんな雰囲気か味わえたらいいや」と逃げの姿勢になってきます。

けどこの逃げの気持ちが生まれると自分の中でそれに抵抗するものも生まれてきます。

そうか、自信はないけど試験を受けたいんだ…


それでは、試験を受ける目的とはなんだろうかと考えました。


ざっくりですが、
・アレクサンダーテクニーク教師として人に貢献したい
・自分の力量を知りたい

この二つが自分のやりたいことでした。
そのためにはレッスンを受けてくれる生徒が必要だし、レッスンの様子を見て評価してくれる先生の存在が必要、もちろん教師としての自分の存在も。

当たり前のことですが…このとき初めて、試験という状況を受け入れることができました。

そして自分にとってよかったのは、
やりたいことがはっきりすることで、「今、できること」に目を向けられるようになったことです。


試験を受けてみて、これまで自分が学んできたことを再確認できました。
また、新たな課題や興味も生まれました。
これからがとても楽しみ!
これからも精進を重ねていきます!


アセス後にトミー先生と1枚撮ってもらいました(^^)






2016年2月29日月曜日

自分にとってバンドって

昨日は1月に開催したノースタルジックコンサート(という高校吹奏楽部OBの演奏会)のビデオ上映会でした。

気づいてなかったけど舞台上では各々、数多くのドラマがあったようで、この辺笑いながら楽しめるのは皆で見る醍醐味ですね!


このノースタルジックコンサート、そして主催している「たかきたファミリアウィンドバンド」、ぼくにとってもうかけがえのない場所です。

年々そう思います。
高校卒業したての1年目、卒業してからも誰でも音楽を楽しめる場所を作りたい。そんな思いから立ち上げました。
それが、今自分にとって本当にそういう場所になってる。立ち上げた頃の自分に感謝です(笑)

そして運営してくれる、参加してくれる、応援してくれる皆様にも。

このバンドを続けなければいけないという義務はないけれど、もう高校を卒業した人たち、これから卒業していく人たちがいつでも楽器を吹ける場所、あったらいいなあと思います。




初めのころは正直、大変でした。
楽しくないこともたくさんあったし、めちゃくちゃ迷惑もかけたし(今もですが…)、忙しくて余裕がなかったです。

指揮するということに、プレッシャーや不安をもっていました。(今もあります)

・演奏会を成功させなくちゃ
・前に立って正しい指導をしなきゃ
・参加してよかったと思ってもらえなきゃ
・お客さんに喜んでもらわなきゃ
・恥をかきたくない


とか考えながら、合奏して、出演者と連絡とって、事務作業して、と駆け回ってました。


楽しくないなんて言っちゃいけない。

しんどいなんて言っちゃいけない。

わからないなんて言っちゃいけない。


先輩たちがよく「気を使いすぎ、やりたいように言いたいようにやってね」と言ってくれていました。

でもこんなネガティブな気持ち、後ろめたさで言えません。




大学1年〜3年までの間続けて、4年のときは進路のこともあり1年休止しました。


そしたら大学を卒業してから、またやりたくなった。
ここから、変わりました。


演奏会を成功させなきゃと思う以前に、音楽をやりたいという思い

正しい指導をしなきゃという以前に、音楽に興味があってもっと知りたい学びたいという思い

みんなに楽しんでもらいたいという以前に、自分も楽しみたいという思い



どんな演奏会にしようか?
曲を選曲するところからもうワクワクしてきます。
この曲を聴いてもらいたいとか、
この曲はあの人がソロして、ここはあのセクションがカッコ良く決めてくれてとか考えて。

みんなはどんなことやりたいんだろう?
楽器を練習して舞台に立つという出演者それぞれの意思に対する尊敬や興味


どうやって作っていこうか?
1人でやろうとしなくていいや、わからないときはわからないと言って。悩んでいるときは打ち明けて。メンバーの意見やフォローを参考にしてみよう。
どんなアイデアでも試してみよう。


僕は別に音楽的なセンスが優れてるわけでもないし、リーダーシップやカリスマ性もない凡人だけど、このバンドに関わる時間が、前よりもクリエイティブで活きた時間になりました。


一緒に音楽をする仲間がいるっていいなあ。指揮者とか指導者とか先輩とか後輩とか先生とか生徒とか関係なく。
人生を豊かにするアクティビティですね〜!

って思いました!







森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
2012年大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりボディチャンス大阪でアレクサンダーテクニーク教師養成課程に在籍。
2015年8月ボディシンキングコーチ取得。
同月7-10日に滋賀県で開催された、宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生先生の主催するトロンボーン合宿にて、ボディシンキングコーチとしてデビューレッスンを行う。
 
アイデア音楽教室トロンボーン講師/ボディシンキングコーチ
 















2016年2月8日月曜日

個人練習、1人じゃない

僕は1人で練習することが苦手です。

充実した実りのある時間を過ごせる時もあるけれど、多くの場合たいくつでつまらなく、つらく、効果の実感できない時間を過ごしてしまいます。
さらには、だんだん息が出なくなり音程・タンギングやスライディングそれぞれのテクニックがバラバラになったり、自信をなくしたりといった悪循環を起こすこともあります。


今までは、この練習の充実した実りあるものになる時と、悪循環を起こす時の違いをあまり意識することはありませんでした。
練習をしなければいけないと思っていたのでその日の質や結果がどうであろうと毎日練習することを達成できていれば自分の中で良しとする部分がありました。


でもこの数年、毎日練習できる環境でもなくなり、また練習したくないと自覚した時には『練習をしない』という選択肢があることを許容できたおかげで、練習の質の違い、好不調の波について考えるようになりました。



悪循環を起こしていたのは、他人からどう思われるか?それに基づいて自分の演奏に評価を下していた時。

他人からどう思われるかに囚われながら練習をしていると、
・楽譜を正確に演奏できていること
・音楽的にもトロンボーンの技術的にも基礎がきちんとできている
という結果を過剰にコントロールしようとしています。

またそれができていないところばかりが目につき、相手が求めている演奏が何であるかも知ることができない(その相手が誰であるかもはっきり自覚していない)ため、全体的に『これでいいのかな?』『これじゃダメだよね?』と迷いながらになってしまい自分で練習を仕切ることができなくなっていました。

だからといって他人の目を気にしないようにすることは簡単じゃないし、
僕の場合、他人のことを意識せず自分1人に集中しようとしても悪循環を抜け出せません。


このことから気がつけたのは、1人で練習している時でも自分と他人とのつながりや関係性があること。

聴衆や、共演者、指揮者、師匠、家族、友達など
つながりを勝手に切ることはできないと思うんです。


普段この人たちとどんな風に関わっているでしょうか?
音楽とは関係ないところでは、笑わせたいとか喜んでもらいたいとか、自分の考えを伝えたいとか思っています。
僕にとっては音楽も、人と主体的に関わろうとする点で大きな意味を持っています。


だから、練習でももちろん本番でも人とのつながり、聴衆の存在があってこそ、その関係性の中で自分がやりたいこと・できるようになりたいことがあるんです。


音楽そのものの話というより、人間関係についての話でしたが、僕が感じていた練習の好不調の波はそこに要因があったように思います。

聴衆や他の人とのつながりがあることに気づけたこと。そこに主体的に関わりたいと思っていることに気づけたこと。だからこそ演奏をしてるんだと思うことで、練習がとても建設的な時間になりました。

自分の今の望みに沿っているかどうか、が心と身体のパフォーマンスにとても大きく影響しているんですね。





毎月二回、ボディチャンス大阪で管楽器奏者向けの入門講座を行っています。
2月のテーマは『呼吸』です。



森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
2012年大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりボディチャンス大阪でアレクサンダーテクニーク教師養成課程に在籍。
2015年8月ボディシンキングコーチ取得。
同月7-10日に滋賀県で開催された、宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生先生の主催するトロンボーン合宿にて、ボディシンキングコーチとしてデビューレッスンを行う。
 
アイデア音楽教室トロンボーン講師/ボディシンキングコーチ
 











2016年2月2日火曜日

いま、うまくいったよね!

先日トロンボーン奏者の方とのレッスンで、演奏時に起こるある悩みについて相談を受けました。

実際にお話を聞きながら、ロングトーンを演奏している様子を見せていただきましたが、何が原因でそれが起きているのかはわかりませんでした。

それでも観察したことからいくつか推測し、アレクサンダーテクニークを提案する自分としては頭の過度な固定が起こらない、脊椎に対するプレッシャーが結果的に減るようなアイデアを伝えながらレッスンを進めます。


悩んでいた症状が少しずつ軽減していきました。

頭の過度な固定や、脊椎へのプレッシャーが減ることで改善傾向にあることはわかりました。
ですが、もともと何がその症状を引き起こしていたのか、原因は僕にはわかりませんでした。

そこでそのトロンボーン奏者の方へ
『原因はわかってません。けれど改善する傾向や方向は見えてきましたね。』と伝えました。

すると驚かれたように、
「原因を追求・特定することに意識を向けていました。よりよくなっていく方向へ目を向けるという発想はなかったです。」と。


原因がわからなければスッキリとしない気持ちはわかりますが、原因がわからなければ改善、前進しないかといえば必ずしもそうとは限らないと思います。

僕にはこの、なんでかよくわからないけれど良くなった。という体験は意味のあるものではないかと感じられました。

このなんでかよくわからない、にはいつもと違う感覚が含まれていたかもしれないし、正しい感じがしなかったかもしれません。


それはいつもと違う新しい考え・プラン・やり方を試したから得られた結果です。

そしてそれが自分にとってより良い結果だったとしたら、そこに目をつける価値は大いにあると思うんです。


ところが原因を特定することに意識が向くことで、こうした結果やそこにいたった経緯は見過ごされてしまいがちなのかもしれません。

原因をつかもうとすること自体は、演奏するための目的にもプランにもならないと思います。

ー起こっている問題の原因をつかむために、楽器を手に取り演奏するー

文章にするとより違和感を感じますね。たとえ練習であっても。



そこでより演奏する目的を明確にするため、ロングトーンから曲のフレーズに変えて頂き、また頭の過度な固定や脊椎へのプレッシャーが起こらないようなプランを試してもらいました。

今度は先ほどのロングトーンの時よりもはっきりと改善が見られました。


なぜうまくいかないんだろう。

から

いま、うまくいったよね。なんで??へ。

思えば、僕がボディチャンスでアレクサンダーテクニークを学び始めた出発点がそうでした!





森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
2012年大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりボディチャンス大阪でアレクサンダーテクニーク教師養成課程に在籍。
2015年8月ボディシンキングコーチ取得。
同月7-10日に滋賀県で開催された、宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生先生の主催するトロンボーン合宿にて、ボディシンキングコーチとしてデビューレッスンを行う。
 
アイデア音楽教室トロンボーン講師/ボディシンキングコーチ
 





2016年1月24日日曜日

細やかな技術は、自由さから。

今日は、海外から来日中のアレクサンダーテクニーク教師グレッグホールダウェイ先生の1日クラスでした。

実は、先週まで指揮の本番があり、年明けから楽器をほとんど吹いてなかったのですが、年末に練習していた曲を見てもらうことにしました。

音出しもせず、楽器も冷たい…
こんな状態で音が鳴るのかと思いつつ演奏しようとすると、グレッグ先生から『ちょっと待って』と。


音を出す前に、身体はどこでも全部動けるよ!と。
そして楽器を置いて、その場で歩いたり胴体を曲げたりねじったり。


そうしてから、曲を演奏してみると1音目から響きのある音が鳴ってくれました。


さらに、『空気は上に行くんだよね?それで唇のところで振動が起こる。そこから空気がどこに向かうかなんて関係ない。楽器の管に息を通そうと思わなくてもいいんだ。』

そうすると、先ほどよりもアンブシュアが自由に動けるようになり、さらに演奏しやすくなりました。


自分にとって驚いたのは、全く音出しをしていない状態でも、出したい音が出たこと。
それも他のクラスメイトが皆見ている状況で。


最初の時点で止められたのは、演奏しようと決めたときから身体の動きを止めていたから。
具体的にはトロンボーンを持ち上げる時に顕著に起こっていた上体の反りが骨盤を固定していたようです。
また自分では気づけなかったけど、まだ持ち上げていない楽器をただ手にした瞬間から上体を反る傾向にあったのでした。


グレッグ先生が言うには、
『細やかな動きを見て行く前に、まずはその人の自由さから。その人が自由であれば細やかで緻密な動きも機能していく。』

だからアンブシュアよりも、頭蓋骨と脊椎、骨盤が動けることを促してくれたんですね。



その日1日の音の出し始めや、曲を演奏する時の1音目って自分にとっては、アンブシュアばかりに意識が集中し、そこから徐々に自由さを見つけるような感じでしたが、初めから身体全体が動けること、自由なところから始めることがアンブシュアが機能するためにより有効な考え方だと体験することができました。





森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
2012年大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりボディチャンス大阪でアレクサンダーテクニーク教師養成課程に在籍。
2015年8月ボディシンキングコーチ取得。
同月7-10日に滋賀県で開催された、宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生先生の主催するトロンボーン合宿にて、ボディシンキングコーチとしてデビューレッスンを行う。
 
アイデア音楽教室トロンボーン講師/ボディシンキングコーチ