2013年6月28日金曜日

音楽を演奏するためのブレス

今日はボディチャンス教師養成クラスで
アレクサンダーテクニークのレッスンを受講しました。

レッスンが終わってから、僕のレッスンを見ていた
オーボエ奏者の方とお話している時のこと。
ブレスに関する考え方が大きく変わりました。

僕のテーマは、
「音楽を演奏するための自然なブレス」を
探究すること。




クラスで演奏したのは
童謡ふるさとの一節。

Vうさぎおーいし(V)かのやまーV
こぶなつーりし(V)かのかわー

Vが意識的に決めてブレスをした箇所で、
(V)が息が持たず思わずブレスした箇所です。

この演奏を聞いていたオーボエ奏者とクラリネット奏者の方から、
「Vのブレスは不自然で、(V)の時はとても自然でうまく吸えていたよ。」
というフィードバックをもらいました。
自分で演奏していても
感覚的に同じ事を感じていました。

この二つのブレスにはこんな違いがあります。
「(V)のブレスは、フレーズを吹き続けるために空気の補充が必要で吸った」
「Vのブレスは、ここでブレスをとると決めたから吸った」

(V)ではその先の音楽を演奏し続けることが目的でしたが、
Vでは息を吸うことに意識が集中していたため、
たくさん息を吸うことが目的になっていました。





お話していたオーボエ奏者の方の提案で、
「息を吸わないで」演奏してみるということを
やってみました。

・・・やってみましたが、文字通りそれをすることは
できませんでした。

今までのように「意識的に息を吸うこと」はやめても
音楽を演奏することを考え、実行するために
楽器を口に運んでくる過程で、既に身体は息を吸いはじめました。

そのまま演奏すると、息が足らなくなるような感じがしました。
でも、結果は楽に、演奏できました。
音がよく響いているし発音も無理なくクリアで、
音楽にも流れがありました。

この時、今まで自分が何をしていたのか理解しました。
そしてVと(V)の違いも・・・

僕は今まで「音楽を演奏することを考え実行するときに、既に空気を吸うことも
始まっていたが、楽器を構えてから大量の息を吸おう」としていたようです。

(もしかすると、そのために演奏をするために
始まっている吸気を止めていたのかもしれません。)





森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
プロフィール