2014年8月12日火曜日

うまくなるために、選択する


ボディチャンスでアレクサンダーテクニークを学びはじめて1年が経ちました。


1年前のぼくは、長らく苦しんでいたあがり症やトロンボーン演奏の不調を乗り越えるためにアレクサンダーテクニークを学びはじめました。


長い間解決できなかった不調もだんだんと良い方向にむかい、あがり症についても、以前よりステージ上で自分の力を出すことが少しできるようになってきました。


しかし、だんだん良い方向へ向かっている実感があるにも関わらず、演奏がボロボロになってしまう本番、リハーサル、状況もあります。


どうもアレクサンダーテクニークを学ぶ中で、演奏にいい影響をもたらしてくれたアイデア・考え方・取り組み方と、自分が演奏という行為をするために必要だと信じている考え方・取り組み方に大きな違いがあるように感じます。


それは、
・人前で演奏するなら、努力しなきゃいけない。でないと聴いてくれる人達に失礼だ。できないところがあるなら、聴いてもらう価値がない。という考え。


だから、できるまで練習しなきゃならない。できないなら自分のやっていることに価値はない。

そう信じて、今まで練習に励んできた。



練習をいくら繰り返しても、思うように上達せず、それは努力が足りないからだと、さらに自分のできないところを指摘して、練習を繰り返す…
そうしていれば、いつか努力が報われてできるようになるんだと信じていました。


けれど、その結果は、ちっともうまくはならず、それどころかどんどん調子を崩して、体を痛めて、演奏するということが人前で自分のできないところを晒す苦痛の時間となってしまい、自信を失って演奏する意欲も削がれてしまいました…。

結局、努力が足りてない、自分には根性がないんだ、だから上手くなれないんだ。と思っていました。


でも待てよ?
今までの取り組み方や考え方は、そもそも楽器の上達を促してくれているか?

一向に上達しないのは、本当に努力が足りないからなのか?

じゃあもう諦めるしかない?


僕は、これからも楽器を続けたいし、上手くもなりたい。そして
演奏したい曲もたくさんある。


自分の望む演奏に近づくためには、何をすればいいんだろう。


これまでの自分にとっての努力のやり方、自分に対して批判的な厳しさは、うまくなることに繋がりませんでした。


アレクサンダーテクニークを学ぶ中で、上達を促してくれたのは、

・演奏することが、自分にとってどんな意味を持つのか明確になること

・自分のやっていること(できないところも含めて)に興味をもつこと

・そして、自分に協力的になること

これは、今までぼくが演奏・上達に不可欠だと信じていたこととは、大きく違います。
でも、確かに自分の望む方向へと進んでいけるのはこっち。
だったら、今まで信じてきたけれど役には立っていなかったルールを外して、どうやって取り組んで行くか新たに選択していけばいいんじゃないか!


そう思ったら、今まで自分が信じてきたことより、現実的で建設的な素晴らしい考え方を実践している人達・それを教えている人達がいることに気がついた。

ぼくにとっては、アレクサンダーテクニークがそのひとつ。


一変に変えられるわけじゃないけれど
これまでの演奏とその上達への取り組み方が、自分の中で少しずつ、大きく変わろうとしています。







ブログの更新がかなり久々になってしまいました。
これからまた、健やかにトロンボーン演奏を上達していくために、学びを重ね、ブログの方も更新していきますので、読んで頂けたら嬉しいです。



森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍
プロフィール
アレクサンダーテクニークとの出会い

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