2017年10月4日水曜日

発音の練習のひとコマを切り取ってみた。

「健やかにトロンボーンを吹く」
管理人の森岡です。
お読み頂きありがとうございます。

前回の記事「ちょっと冒険してみる。」
で、数年の悩みだった音に雑音が混じる現象に
だんだんと改善の兆しが見えてきました。

取り組む中でひとつ気になったのが、
「発音」のことでした。

どうも、思っているタイミングよりも
音の出が遅く、反応が悪い。
合奏の中で吹いていると、これを
自覚せざるを得ませんでした。

まず、雑音に関しては、
バジルクリッツァーさんのレッスンで
教わったアンブシュアモーションに
基づいてマウスピースのあて方を
工夫することでかなり良くなりました。

同じく発音についても以前より
良くなりました。
ただイメージしているフレーズ
と実際の演奏と差異があるので、
何か良くできそうだぞ。と。


そこで、呼吸について
改めて考えてみることにしました。




まず観察。

なんだか発音するタイミングで
息の出が弱い気がします。

そこで呼吸の自分なりアイデア
整理してみます。(以下は分析。)

奏でたいフレーズを表現するために、
お腹の筋肉を緩めて、それによって
動きやすくなったろっ骨が動いて、
それによって息が入る。

そしたら腹筋を動かしながら、
ろっ骨が元に戻る動きによって
息が上方向に吐かれていく。

↑は今自分がやっている動きを観察、分析し
さらにこう考えてみたら?という提案も交えているため
正に、自分のための自分なりアイデアです。
これが呼吸法として正しいという
主張ではありません。


観察・分析をもとに、新しいプランを自分に提案。

上のアイデアを実行してみることで、
空気の出入りがスムーズになりました。

そこでもう一度楽器を口まで運び、
演奏してみます。

おや、またもや吐く息が弱くなってしまいました。


ここで、焦って息を強めに吹き込むということ
をやってみましたが、いわゆる「力んだ」演奏の
ようになってしまい、イメージしているフレーズとは
かけ離れてしまいました。

吐くのが弱いから強くする
というアイデアは一旦無しにします。


情報が集まってきました。


今度は楽器で発音するときや
その近辺で何やっているんだろうか
観察してみます。(以下は分析)

すると息を吸うあたりから、
発音するまでにかけて、
上体を後ろにやりつつ
胸(ろっ骨)を落とすような
動きが加わっているように
観察をしました。
(上体をうしろに→股関節の伸展
胸を落とす→脊椎の屈曲と解釈しました)

楽器を持たず上の動きを
再現してみると、
先ほどよりも吸う前から
腹筋に力が入り、それによって
ろっ骨が動きにくい。
呼吸がしずらくなりました。


もう一度楽器を口まで運び、
今度は、ろっ骨を骨盤よりも前に、
骨盤から位置関係の距離的に離しながら
発音することを試してみました。

すると、イメージしていたフレーズ演奏するための
呼吸がスムーズに出来、発音もうまく行きました。


発音の原因は呼吸にあると考えましたが、
その呼吸がし辛かったのには別のところに、
もっと広い範囲に理由があったのだと思います。

上体を後ろに、胸を落とす動きは、
今回観察してみて気づいた動きなので
今までそうだったかはわかりません。
感覚的には、その動きをやっていると
いつもの感じはするので、演奏するときの
傾向だったのかなあと推測します。

最後に、
このするための呼吸を
をやりやすくするために、
持っているアイデアを使いながら演奏しよう、
と試してみると先ほどのアイデアに加えて
楽器の口へのあて方も含め腕の動きが
より具体的で積極的になりさらに演奏しやすく
なりました。

これも直接的に呼吸を改善しよう
としていた発想とは異なります。


今回観察したのは、自分の動きについて
自分の解釈でもって自分なりのアイデアを
試しただけにすぎません。
なので、アイデアについては、
もし試してみようと思う人は
試してみてください。

それに対する感想や質問なども歓迎です。

これをブログにしたかったのは、
ボディチャンスでのレッスンの学びを
こんな風に練習に取り入れたり、
レッスンを進めていますということを紹介
してみたかったということと、

もう一つは、問題が起きているところに
その問題を起こす理由があるわけではなく
他のところに、そうならざるを得なくする理由が
あるかもしれないということでした。


森岡尚之 / プロフィール

現在、アレクサンダーテクニーク教師
になるための実習レッスン中

↓10/5に申込閉め切ります。
10/9*大阪*トロンボーン奏者のためのアレクサンダーテクニークワークショップ


10/7-10/8 東京で個人レッスン