2016年3月20日日曜日

先生として、信じて、貪欲に

今日は今年度最後のボディチャンス教師養成コースの授業でした。
教師資格目前に抱えていた不安について考えました。


自分は本当に教えられるんだろうか?


ほんとのところは、お金払って時間割いて来てもらって何も得るものが無いと思われたら?自分のレッスンを受けたことが無駄だったと思われたら?自分のレッスンで、アレクサンダーテクニークが面白くない、音楽が面白くない、トロンボーンが面白くないって思われたら?

不安でした。


レッスン中の相手の反応は様々。
楽しそうにしてたり、おもしろそうだったり、真剣になっているように見えるときもあれば、
こちらからはつまらなさそうに見えたり、不満そうに見えたり、拒絶されてそうに見えたりすることもあります。
時には直接不満や反発をぶつけられたと感じることもあります。(あくまで自分の見え方ですが)




例えばその不満や反発が、自分も同意したり納得できることなら受け止めて改善すればいいけれど、自分の信念に基づいて選択した教え方については簡単に曲げられない。そんなとき相手に表れる不満そうな態度・表情・言葉をどう受け取るか。

信念を貫きたいと思っても、不安や恐れを感じて、どうすべきか迷ってしまうことがあります。

そんなとき、まずは相手に表れたものが、自分に対して〜された、〜と思われていると捉えるのではなく、あくまで相手自身に起こっていることであり、相手自身の話であり、相手自身の経験であることを理解する必要があります。


そこで以下のふたつのことを考えてみます。


〈レッスンを受けに来た相手に対して信じていることはなにか〉

これは、理想や期待ではなく事実であることが大事です。

事実とは例えば…
相手が、教室や先生を調べたり、レッスンを予約したり、そのための時間を確保したり、そのための費用を工面したりetc、レッスンを受けるための行動をすでに起こしていること。
でなければレッスンの約束が成り立ちません。

それはその人自身が興味、新しい情報を得たいという動機を持って来ているということだし、たとえレッスンでの反応や態度がどんなものであれ信じることができることです。



〈自分に対して信じていることは?〉
これも自分にとっての真実として落とし込めることが大事。

これも僕自身の例をあげると、
ボディチャンスで教わった学びのプロセスを信頼し、成果があり、今も続けていること。

そして、レッスンで起こることは絶対に見えているし、聞こえている。その情報から分析すること、アレクサンダーテクニークを応用することを訓練してきた。






相手に対して信じていることも、自分に対して信じていることも、真実・事実だからこそ曲げることができない。


相手のことも自分のことも、理想や期待のレベルではなく、事実・真実のレベルで信じているからこそ、相手の反応や態度、表情、言葉をただ相手に起こっている情報として受け取る。それは自分に起こることについても同じ。

それらはレッスンの中で重要なポイントになるから、貪欲にその情報を受け取ってレッスンの材料にする笑




これからのAT教師としての自分をものすごく強力にサポートしてくれる考えでした。





最後に、アレクサンダーテクニーク教師のキャシーマデン先生の言葉を紹介したいと思います。

「その人は今のままで完ぺきであり、新しい情報を得たい!という思いも完ぺきである。」

クラスの中で真田由香先生が補足をしてくれました。

「もともと完ぺきなのに、レッスンを受けたり学んだり新しいことを始めるのは、もともと生命体には成長し続けるというシステムが組み込まれているから」



今年度最後のクラスは春分の日でした。
自然を称え将来のために努力する日、だそうです。今日からまた心新たに教師資格取得に向け頑張ります(^^)










森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
2012年大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりボディチャンス大阪でアレクサンダーテクニーク教師養成課程に在籍。
2015年8月ボディシンキングコーチ取得。
同月7-10日に滋賀県で開催された、宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生先生の主催するトロンボーン合宿にて、ボディシンキングコーチとしてデビューレッスンを行う。
 
アイデア音楽教室トロンボーン講師/ボディシンキングコーチ
 

2016年3月18日金曜日

姿勢、動きの連続

今日から3日間、ボディチャンスプロコースの授業で学んでいます。
資格は目前だけど、まだまだ学ぶことはたくさんありますね!
今日は既にパスしている解剖学の試験を復習のつもりで受けましたが、結果ひどく落ち込んでいます笑
常に学びを続けることは大事ですね。


今日は山口裕介先生のクラス。
それぞれが興味のあるアクティビティを持ってレッスンに望みます。
レッスン全体を通してコーディネーションプランについて話されていたことが印象に残りました。

どういうことかというと、
例えば、演奏する時に、自分が何をすれば「演奏する」を実行できるかと言えば…

楽器を持つ、構える、マウスピースを口に含む、角度を調整する、息を吸う、吐く、指を動かすetc...

こういう感じで「演奏する」ために必要不可欠な動作を細かく分解して考えていくことができます。
「演奏する」ためのプランとも言えますね。

ボディチャンスでは、これを「アクティビティプラン」と呼んでいます。


これに対して、コーディネーションプランはこれから演奏する「自分自身」のためのプランという感じです。

楽器演奏でも「姿勢」という言葉があります、演奏する時に姿勢を正すような仕草を目にすることはよくありますね。管楽器の人は特に「呼吸」と姿勢を関連づけることが多いのではないかと思います。


ボディチャンスで言うコーディネーションプランは、これから動くということが大前提です。
演奏するために、先に挙げたような演奏のための一つ一つの動作のために、自分全体を動きやすくしてあげたいわけです。
これは固定された姿勢・型のような考えとは異なります。
また呼吸のためだけ、フィンガリングのためだけではなく演奏に必要な全ての動きのための考えであります。

演奏の動作ひとつひとつのために、例えばフィンガリングなら指のことタンギングなら舌のことといった具合に部分にだけ集中するのではなく、動作ひとつひとつのために、部分のために自分の全体を考えます。

そんな視点を再確認できたレッスンでした(^^)


そう言えば、先日PCや電話受付のデスクワークをしていた時に隣で同じ仕事をしていた歌手の方に、
「この仕事をしていると首が凝って、声が出づらくなってしまうんですけど、姿勢のこととか何か意識していることはありますか?」と聞かれました。


姿勢については…意識していることないですねーと答えました。
実は自分もこの仕事をしている時に肩凝りに悩んでいました。
そこで肩が凝らないだろうと思える姿勢を維持しようとしてましたが、余計に肩や背中が痛くなってしまったんです。

良い姿勢を維持しようとすることはやめましたが、今は肩凝りが随分改善されています。
質問されて自分が何を考えているか改めて振り返ってみたんですが、

考えているのは、姿勢のことではなく…
PCの画面を見る、キーボードをたたく、お客さんの話を聞く、話す、資料を見るなど、仕事中に行っている動作についてでした。
その動作ひとつひとつに対して首をどうしてるかな、とか全身をどう使っているかなといった具合に意識していました。仕事中は上に挙げた動作を絶えず繰り返しているわけですから「何か意識しているか」と聞かれたら、かなりたくさんのことを意識していると言えますねf^_^;



3日間のプロコース授業が終わった翌日は、以前バイトしていたカレー屋に1日だけ手伝いに行きます!
飲食の接客なんて久しぶりなので楽しみです。忙しいとてんてこ舞いになりますが、楽しくインドカレーあじわってもらえるようにおもてなし頑張ります(^-^)
ブログ書きながら、オーナーシェフのヒラさんとプリングルス頂きました!







2016年3月16日水曜日

楽器を背負う、もレッスンできます

昨日は、ボディチャンス入門講座を担当しました。

ヴォーカリストお二人が来てくれました!

初めに3人で簡単な動きを使ったゲームから始め、後半はそれぞれのテーマに沿った個人レッスン形式で進んでいきました。

今回のそれぞれのテーマは、歌ではなく笑、日常の中の動きについて。

カバンを持つ、楽器ケースを背負う、話す、など演奏とは直接関係ないですが、楽器や歌をする人にとっても必ず行う動作ですよね。

こうした日常のありふれた動作の中から、自分の習慣に気づいたり、楽さに気づいたりすることも、演奏やパフォーマンスに役立つことがあると思います。
昨日の2人も、体験しながらたくさん考えや気づきを共有してくれて、最終的にはそこから演奏のことや歌唱の指導のことまで話が広がっていきました。

今回のレッスンでは聴けなかったので、
2人の歌、聴かねば、と思いました(^^)


自分の力量を知りたい。

週末はアレクサンダーテクニーク教師になるためのアセスメントでした。

金曜日には真田由香先生、土曜日にはトミートンプソン先生の前でレッスンをし、無事合格を頂きました。
あと1人のアセスメントをパスすれば、いよいよアレクサンダーテクニーク教師の実習生になります!





合否の判定が出る実技試験なんて、何年ぶりかと思うくらい久しぶりでした。
前は楽器演奏の試験、今はアレクサンダーテクニークレッスンの試験、やってることは違いましたが、本番の数日前から同じ質の緊張を感じていました。

それは、不安で
できないところを挙げていくという作業でした。

ここができてない
あれもこれわかってない
こんなふうに本番もできるかなあ

緊張に対してはこの2年半自分なりに向き合ってきたつもりでしたが、1度こういう不安に呑まれてしまうと自信がなくなってきます…

こうなると僕は、「今回ダメでもまた受けたらいいじゃないか」「とりあえず試験がどんな雰囲気か味わえたらいいや」と逃げの姿勢になってきます。

けどこの逃げの気持ちが生まれると自分の中でそれに抵抗するものも生まれてきます。

そうか、自信はないけど試験を受けたいんだ…


それでは、試験を受ける目的とはなんだろうかと考えました。


ざっくりですが、
・アレクサンダーテクニーク教師として人に貢献したい
・自分の力量を知りたい

この二つが自分のやりたいことでした。
そのためにはレッスンを受けてくれる生徒が必要だし、レッスンの様子を見て評価してくれる先生の存在が必要、もちろん教師としての自分の存在も。

当たり前のことですが…このとき初めて、試験という状況を受け入れることができました。

そして自分にとってよかったのは、
やりたいことがはっきりすることで、「今、できること」に目を向けられるようになったことです。


試験を受けてみて、これまで自分が学んできたことを再確認できました。
また、新たな課題や興味も生まれました。
これからがとても楽しみ!
これからも精進を重ねていきます!


アセス後にトミー先生と1枚撮ってもらいました(^^)