2014年9月25日木曜日

本番当日のウォームアップ

先日は、兵庫県三田市にてホルン、トロンボーン、ピアノによるアンサンブルコンサートに出演させて頂きました。
一時間半の演奏時間を頂き、当日のリハーサルも時間をかけて行える本番は久しぶりでした!


会場に着いて、楽器を取り出し、ウォームアップをしているときにあれっ?と思ったこと。


「ウォームアップって何すればいいの?」
「ウォームアップってどれくらい時間をかけたら適切なんだ?」

ふと、そんなことを思いました。
普段の練習のときには、そんなこと全然気にしたことがなかったのですが本番当日になって、急に不安になってきたのです。

そこで、改めてウォームアップの目的と、どういう意図をもってするか、決めることにしました!


まずこの時点で、身体が緊張していつものように吹けないなあと感じていました。
自分のウォームアップの取り組み方が、「前の感覚を取り戻すこと、いい感じに吹けているときの感覚を再現すること」になっていたことに気がつきました。



前にいい感じで吹けていたときと、そのときの感覚を感じようとしているときとでは、目的もやり方も全く違うものになってしまいます。
そもそも全く同じ結果を再現することはできませんし、いい感じに吹けていた時のように吹くには、そのときにどんな意図でどんなやり方で演奏していたか考える必要があります。

そのときの感覚を、直接感じよう・再現しようとしていたからうまくいかなかったのですね。


そこで、ウォームアップをする際に、こんなプランを意識してみました。


今の自分の状況(久しぶりの本番を目前に昂ぶっている)をそのまま受け入れて、
これから生み出す音のことを明確に考えて、
頭が動けて身体全部がついてきて、
音を奏でる。





そうすると、普段より昂ぶってドキドキしたりソワソワしたり(いわゆる緊張)しながら、さっきよりも身体は自由に動けるようになり、音の鳴りもよくなってきました。


それでも、普段よりも緊張で興奮しているので、音がひっくり返ったりします。

なので、上のプランを何度か繰り返し、出したい音を出すために、今日の自分の身体はどんなふうに反応するかなあ?と観察しながら問いかけるようにしていきました。
そしてうまく反応しなくても、出したい音のイメージを持ち続けながら上のプランを繰り返してみました。

それを色んな音やスケール、アルペジオでやっていくと、だんだん反応がよくなって、コンディションが整ってきました。
「ああ、ウォームアップってこれでいいんだな。」と思いました。



やがて、コンディションも整い、自分自身を信頼できるようになって、自然と演奏曲のリハーサルへと移ることができました。


そういえば、以前の、「吹けてる時の感覚を再現しようとしていた」ころは、この自分への信頼がなかなか得られませんでした。


今回、本番当日にウォームアップについて考えることができたのはいい経験でした!
僕は人前で演奏するという経験自体、まだ浅いので、これから探求していけるポイントの一つかなと思いました。

今回のアイデアは次回も試してみたいと思います。




森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍
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アレクサンダーテクニークとの出会い










2014年9月5日金曜日

僕はマウスピースが唇の左側にあたる。

「どうやったら左右対称になるか。ではなく、どんな変化を望んでいるのか。」
昨日のボディチャンスプロコースでの、きみこ先生の言葉。


左右の脚で柔軟性が違うのはなぜか?というテーマのレッスンの中で出てきたものです。
そもそも人の動きは、左右非対称であることが多いようです。


金管楽器の演奏技術の習得についても同じことが言えるのではないかな?と思いました。

「マウスピースが中心からずれている➡︎中心にくるようにしなければ」
「姿勢が悪い、ベルが下がっている➡︎正しいフォーム・角度にしなければ」
さらには、「それができないと、上手くはなれない」
という考え方。これって少なくないと思うのです。

僕自身、そのような考え方をもとに練習に取り組んだ経験があります。

人から、そういうことを言われたこともありますし、自分の演奏を鏡などで見たときに「マウスピースがかなり左に寄ってる…これって良くないんじゃないか?」と思ったり。

それからマウスピースが真ん中にくるように意識するようになりましたが…吹きにくい…。

というかほとんど音が鳴らない。


また、姿勢が悪いからと、背筋を伸ばして練習していると…背中や腰が痛い。

でもそうしないと上手くなれない、音が鳴らなくても背中が痛くても耐えて練習して、マウスピースが真ん中にくるようになり、姿勢がよくなれば上手くなれるんだ!
と信じて取り組み続けましたが、一向に良くなる兆しもなく根をあげてしまいました。


これは僕の個人的な経験ではありますが、マウスピースが中心でないと上手くなれない。この姿勢、この角度でなければいけない。というのは、万人に対して言えることではないんじゃないかと思うんです。


そこで、思い出したいのは、何のためにそれに取り組んでいたのかということ。
音が鳴らなくなったり、身体が痛くなってまで正しい(と言われた)位置・姿勢・角度に執着するのは、目的からずれているように思えます。

そもそもは、より上手くなるため、演奏しやすくなるため、にレッスンを受けたり、情報収集したり、自分で考えたりしますよね。

だから「どうやったら左右対称になるか。ではなく、どんな変化を望んでいるか。」なんだと思います。


「うまくなるために、マウスピースは真ん中のほうがいいかもしれない」というアイデアがあるのなら、「うまくなるために、マウスピースの位置は左右対称でなくていい。吹きやすいところにあててやればいい。」というアイデアもアリだと思います。





箸でものをつかむことが利き手の方がやりやすいように、マウスピースの位置もどちらかにずれている方が、その人にとって吹きやすいということは、考えられます。

去年の夏、バジルクリッツァーさんのレッスンを受けたときもマウスピースの位置がずれていることに関してたくさんヒントを頂きました。
その時の記事は下記リンクからご覧になれます。



森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍
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2014年8月28日木曜日

息を積極的に使うことと、目的

8月23〜25日、滋賀県マキノで開催された山下浩生先生のトロンボーン合宿に参加してきました。


僕にとっては大学を卒業してから、トロンボーンの演奏を見て頂ける貴重な機会です!それにたくさんのトロンボーン吹きの方々の演奏が聴けたり、一緒に吹かせて頂いたりでとても刺激的な合宿でした(^-^)

昨年に引き続き、アレクサンダーテクニーク教師のバジルクリッツァーさん、さらに今年はアレクサンダーテクニーク教師の山口裕介さん、ステージメンタルカウンセラーの大村まりさんの講座を受講することができ、とても充実した3日間でした!


とくに今回の合宿で気づいたことが、人前で演奏するときや、アンサンブルの中で吹くとき、レッスンで吹くときに、どうも調子が悪くなってしまうことについて。


とんでもなく緊張しているわけではないのに、音が出しづらくなってしまったりするのです。


バジルさんのレッスンを、見学してる方達の前で受講したときも、同じことが起こりました。

そのときは「緊張で硬くなってるのかなあ。力みすぎてるのかなあ。」なんて考えてましたが、



バジルさんからは、

「楽器を持ちあげる動きも、スライドを右手でつまむことも、スライドを動かすことも、マウスピースを口にくっつけることも、アンブシュアも、息を吐くことも、タンギングも全部積極的にやってみて」と。

そこで、そのそれぞれの動作、つまりトロンボーンを演奏することを積極的に力を使ってやってみると、だんだんと音が安定してくるようになりました。


自分の中では、音が出づらくなるのは、力の入り過ぎが原因だと思っていたので、余計な力を抜くことばかり考えていました。
けれどバジルさんの提案のように、より積極的に力を使う(必要な動作を明確に行う)ことで、調子が良くなっていったのでした。



その後のアンサンブルの練習で、さっそく試してみようとしましたが、なかなかうまくいきません。

どうしてだろう…


頭の中では一つ一つの動作を積極的にやろうと考えていても、実際に吹くときに消極的になってしまうのです。特に息を吐くとき、タンギング、スライドを動かすときに顕著でした。


まだその新しいやり方に慣れていないからそうなってしまうんだろうか。
でも1人で練習しているときはうまくいきます。

では、なぜ人前やアンサンブルの中だと、演奏のための動作が消極的になってしまうのか。

それは、そのとき自分の考えにある目的・望みと、用意した新しいプラン(やり方)が合ってなかったのだと思います。


アンサンブルの中で吹くとき、「間違えないように」「外さないように」「迷惑をかけないように」といった考えが強くありました。

演奏中に「間違える」「音を外す」「足を引っ張っている」という自分にとって嫌な事態を避けようと思えば、最終的には「吹かない。アンサンブルのメンバーから抜ける。」という手段があることに気づきました。

当たり前ですが吹かなければ、間違えることも外すこともありません。


おそらく、これらの考えが強いきっかけになり、レッスンで得た新しいプラン(演奏するために必要な動作を積極的に行うこと)とは反対に、演奏を消極的なものにさせていたのだと思います。


では、楽器を吹きたくないのかといえば、そうではありません。
楽器が吹きたくて合宿に参加したわけで、アンサンブルもしたくて参加したんです。


演奏したいという思いがあるんだから、新しいプランはそっちにつなげてやればいいじゃないかと考えました。


そこで、改めてアンサンブルの楽譜を眺めて、周りで鳴っている音を聴いて、演奏しているメンバーを見て、そうしていると、ふとその曲がすごく好きな曲であることと、トロンボーンのアンサンブルが好きなことを思い出しワクワクし始めました。

自分もこのメンバーの中で演奏するために、「楽器を持ち上げることも、アンブシュアも、息を吐くことも、タンギングも、スライドの操作も全部積極的にやろう」と思って演奏すると、さっきよりも自分の思ってるタイミングできれいに発音できる箇所が増えました。
とくに空気がより積極的に動くようになったのがわかりました。



ボディチャンスのアレクサンダーテクニークレッスンでは、自分が何をやりたいのか、という部分がとても大切なのですが、それを改めて実感しました。






森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍
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2014年8月12日火曜日

うまくなるために、選択する


ボディチャンスでアレクサンダーテクニークを学びはじめて1年が経ちました。


1年前のぼくは、長らく苦しんでいたあがり症やトロンボーン演奏の不調を乗り越えるためにアレクサンダーテクニークを学びはじめました。


長い間解決できなかった不調もだんだんと良い方向にむかい、あがり症についても、以前よりステージ上で自分の力を出すことが少しできるようになってきました。


しかし、だんだん良い方向へ向かっている実感があるにも関わらず、演奏がボロボロになってしまう本番、リハーサル、状況もあります。


どうもアレクサンダーテクニークを学ぶ中で、演奏にいい影響をもたらしてくれたアイデア・考え方・取り組み方と、自分が演奏という行為をするために必要だと信じている考え方・取り組み方に大きな違いがあるように感じます。


それは、
・人前で演奏するなら、努力しなきゃいけない。でないと聴いてくれる人達に失礼だ。できないところがあるなら、聴いてもらう価値がない。という考え。


だから、できるまで練習しなきゃならない。できないなら自分のやっていることに価値はない。

そう信じて、今まで練習に励んできた。



練習をいくら繰り返しても、思うように上達せず、それは努力が足りないからだと、さらに自分のできないところを指摘して、練習を繰り返す…
そうしていれば、いつか努力が報われてできるようになるんだと信じていました。


けれど、その結果は、ちっともうまくはならず、それどころかどんどん調子を崩して、体を痛めて、演奏するということが人前で自分のできないところを晒す苦痛の時間となってしまい、自信を失って演奏する意欲も削がれてしまいました…。

結局、努力が足りてない、自分には根性がないんだ、だから上手くなれないんだ。と思っていました。


でも待てよ?
今までの取り組み方や考え方は、そもそも楽器の上達を促してくれているか?

一向に上達しないのは、本当に努力が足りないからなのか?

じゃあもう諦めるしかない?


僕は、これからも楽器を続けたいし、上手くもなりたい。そして
演奏したい曲もたくさんある。


自分の望む演奏に近づくためには、何をすればいいんだろう。


これまでの自分にとっての努力のやり方、自分に対して批判的な厳しさは、うまくなることに繋がりませんでした。


アレクサンダーテクニークを学ぶ中で、上達を促してくれたのは、

・演奏することが、自分にとってどんな意味を持つのか明確になること

・自分のやっていること(できないところも含めて)に興味をもつこと

・そして、自分に協力的になること

これは、今までぼくが演奏・上達に不可欠だと信じていたこととは、大きく違います。
でも、確かに自分の望む方向へと進んでいけるのはこっち。
だったら、今まで信じてきたけれど役には立っていなかったルールを外して、どうやって取り組んで行くか新たに選択していけばいいんじゃないか!


そう思ったら、今まで自分が信じてきたことより、現実的で建設的な素晴らしい考え方を実践している人達・それを教えている人達がいることに気がついた。

ぼくにとっては、アレクサンダーテクニークがそのひとつ。


一変に変えられるわけじゃないけれど
これまでの演奏とその上達への取り組み方が、自分の中で少しずつ、大きく変わろうとしています。







ブログの更新がかなり久々になってしまいました。
これからまた、健やかにトロンボーン演奏を上達していくために、学びを重ね、ブログの方も更新していきますので、読んで頂けたら嬉しいです。



森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
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2014年8月9日土曜日

ルシア先生とのレッスン



アレクサンダーテクニークを学び始めて一年と少しが経ちました。

そのなかでの学びは、今の自分の音楽活動にとても役立っています。
中でも、とても嬉しいのが、楽器や音楽に対する興味・好奇心・意欲が自然に沸いてくるようになったことです。

というのも、僕は2年前、音楽大学を卒業するころ、音がまともに出なくなるまでの激しい不調に悩みました。リハーサルや本番で恥をかきたくない、失敗したくないという思いが強くなり、今までできていたことまでできなくなってしまうという悪循環を引き起こしました。
ちょうど大学を卒業する直前、演奏家としての道を歩みたいと思っていた時期だったので、大変ショックでした。

卒業して、「今までと同じ頑張り方では、これ以上の上達は望めないしとても楽器を続けられない」と感じたぼくは、しばらく楽器の練習を休むことを決意しました。

しかし、その決意とは反対に、楽器を練習しない自分を心の中で責め続けていました。
休むことを実行していたけれど、認められていなかったんです。


やがて、「練習しなきゃダメだぞ。」という心の声に突き動かされ、練習を再開するようになりました。
休んでいたことで、凝り固まっていた身体の緊張はいくらか緩和されていたので、最初の方は以前よりラクに音がなりますが、やがてまた身体が緊張し音が鳴らなくなる状態まで戻ってしまいました。


それから1年後、アレクサンダーテクニークと出会い、それ以降BODYCHANCE でレッスンを受け続けています。

自分の持つ様々な思考が、身体の緊張を引き起こしたり、また自由にしてくれることを体験しながら学び、実際に長く苦しんでいた不調からだんだんといい方向へ向かい始めました。

確かにいい方向へと向かってはいたのですが、不調になる以前の、気持ちよく吹けていたころのような、「演奏する気持ちよさ、心地よさ、楽しさ」を感じることがありませんでした…




今年の5月、来日していたアレクサンダーテクニーク教師ルシア・ウォーカー先生のクラスの中で聞いた言葉が印象に残りました。

「自然に湧き上がった衝動から生まれた動きは美しい。それは人が本当にやりたいことをやることが美しいということなのかもしれない。」


その言葉を聞いた僕は、「自分は本当に吹きたくて楽器を続けているんだろうか?」と疑問に思いました。
それは僕が「練習しなくちゃいけない」という思考の中で、楽器と向き合い続けてきたからです。

そこで、ルシア先生に、
「自分が楽器を吹きたいと思う衝動が沸いてくるのを待ってみたい。そのためにルシア先生のサポートを受けたい」ということを相談しました。

幸いに、ルシア先生のクラスは3日間続けてあるので、
「わかったわ。それは時間をかけて探究しましょう。3日間のいつでも、何か衝動が沸いてきたら声をかけて」と快く引き受けてくださいました。


いつもだったらクラスの中で楽器演奏をレッスンしてもらいますが、この日は吹きたいという衝動を待ちながら、他の人のレッスンを聴講していました。


クラスが終わってから、いいようのない不安に駆られました。
「この3日間、楽器を吹きたいとみじんも思わなかったらどうしよう。」
今まで練習しなきゃいけないという思考をモチベーションとしていたところが大きかったので、それがなくなった自分は楽器を吹きたいのかどうか…不安と悲しさがどっと押し寄せてきました。

三日目、ルシア先生のクラスの最後の日。
僕は、楽器を吹きたいという衝動が起こらなかったことを話しました。

「ちょっとここで、楽器を出してみない?吹くか吹かないかは決めなくていいから。」とルシア先生。

ルシア先生のサポートを受けながら、まるで初めてトロンボーンという楽器に出会うように、楽器を眺め、手に取り、重さを感じて、また細部から全体を眺めます。

ケースを開けて楽器を組み立てて、音を鳴らすまで、こんなに長い時間かけたことがないくらい、ゆっくりとトロンボーンを感じ、眺めました。


そして楽器を吹きたいと思っていないことを認めるのを恐れている自分に気がつき、涙が出てきました。


「手放すことができたら、その吹きたいという衝動はやがて帰ってくる」
ルシア先生のその言葉に励まされ、2年前にやろうとしてできなかった、「楽器を吹かなくても、練習しなくてもいいんだ。」ということを自分に許すことができました。


それからの一ヶ月間、生活のなかで様々な変化が起こりました!

クラシックやトロンボーン、吹奏楽の演奏が聴きたくなり、演奏会に足を運んだり、CDを購入したり。
また吹奏楽を演奏したくなって、地元の吹奏楽団に入団することになったりと、心から音楽をやりたいという衝動が起こり始めたのです。

そして楽器を演奏したいという衝動にいろんな種類があることに気がついたのです。

今日はこの曲を演奏したい。このコンチェルトにチャレンジしてみたい。こういうところをもっとうまくなりたいなどなど。

そうするとその衝動によって、演奏する曲や練習の内容は様々です。


今まで僕は、本番以外の日=練習=うまくならなきゃいけない時間と考えていました。
しかし、それではやがて疲れてしまいモチベーションは長続きしません。
それに楽器を続けているのは、演奏することが好きだからです。
本番でなくても、演奏することを楽しむ時間があっていいですよね!

そして、今日は楽器を吹かないでいいや!という選択肢があることも!

それに気がついたおかけで、音楽が自分のなかでどれだけ大切な存在かを、思い出すことができました。


アレクサンダーテクニークを学び始めるとき、ぼくの第一の目標は、心身ともに健やかにトロンボーンを演奏し続けることでした。
その目標がようやく実感となって現れ始めているように感じます。

そしてこれからも、続けていこうと思います。



◆プロフィール◆
 

森岡尚之 / もりおかなおゆき
 
大阪府高槻市出身。
大阪音楽大学トロンボーン専攻卒業。トロンボーンを今田孝一・呉信一各氏に師事。
2013年よりbodychance アレクサンダーテクニーク教師養成課程で学び、2015年8月ボディシンキングコーチ資格を取得。
宝塚歌劇オーケストラトロンボーン奏者/山下浩生氏の主催するトロンボーン合宿にてレッスンを行うほか、大阪で「トロンボーン奏者のための身体の使い方」1日セミナーを開催。また学校吹奏楽部への出張レッスン、音大生など音楽家との個人レッスン、アイディア音楽センターでレッスンを行っている。
bodychance認定ボディシンキングコーチ


グループレッスン予約受付中です。











2014年6月8日日曜日

脚と呼吸は関係してる!




6月から、地元の吹奏楽団に入団しました。
今日その楽団の合奏練習に参加したときの話なのですが、


今日はウォームアップも気持ち良くできたし、久しぶりの吹奏楽で、ワクワクしながら合奏に出ました。

ところが、いざチューニングが始まると…

目の前にいるユーフォの人が一人で吹かされたり、トランペットも一人ずつ吹かされたり(よくある光景なのですが)…
そんな光景を見ていると、だんだんドキドキ緊張してきて、
曲が始まっても、途中で止まっては、「このパートだけで」「このメロディだけで」という指示が出るたびに、自分じゃないのにドキッとして…

ほんと、よくある光景なんですが、ぼくはこれがとっても苦手なんです(笑)

今回のブログは、「そんな練習しないでおくれよ」という話ではなく(笑)、そんな状況に出くわした時に、自分の習慣的な反応を変えることはできないか。という話です!



で、そんな光景を目の当たりにしながら自分が吹く場面になると、
「間違えちゃいけない」
「音外しちゃいけない」
「指揮者に捕まりたくない」
って思いが強烈に自分を支配して、呼吸が浅くなり、息が全然入らなくなってしまいました。


こうした考えを変える必要があることはわかっていても、その場で変えることは簡単ではありません。
「考え」に直接アプローチしても、あまりうまくいかない時があります。

そんなとき、ふと、今身体はどんなことをしてるだろう??
と、観察してみると、

「あれ?ウォームアップしてたとき、こんなに脚を閉じてたっけ?」


それに気がつくと、脚の付け根の関節(股関節)がじんわりと緩んでいきました。

脚を閉じていたのが問題なのではなく、脚を胴体の方にギュッと引き込むように閉じていたことで、身体全体の自由を奪っていたのでした。


さてギュッと胴体の方に引っ込んでいた脚が、股関節から緩みだすと、胴体が自由になり、呼吸もしやすくなって、さっきまでの「あー、今日はうまくいかない。絶対外れる。そんで何回も吹かされる。」といったネガティブな思考モードが、「まだドキドキしているけれど、胴体が自由になって呼吸もしやすくなって、案外吹けるかも!」と前向きな考えにコロっと変わりました!


演奏してみると、やはり息が吐きやすく、吐いたあとは身体に自然に入ってくるので、気持ち良く演奏することができました。
脚って呼吸に関係してるんだなあと、改めて実感しました。


さらに、観察していると、
「指揮者からトロンボーンや他の楽器に指示があったとき」
「外しちゃいけない、ずれちゃいけないと考えてるとき」
「となりの奏者が、こちらを向いたとき」
のような刺激があると、「ちゃんとやらなきゃ」と思うと同時に、脚を胴体の方に引っ込む動きが起こりました。


そんなときに、「脚はギュッと引き込まなくてもいいんだよな〜。演奏するために脚も動けていいんだ。」
ということを思い出すと、脚はゆるんで、「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちの緊張もやわらぎました。



演奏には直接関係なさそうな、脚の習慣的な動きが、実際には演奏でとても大事な呼吸に大きな影響を与えていたのでした。


気づきや学びもあったし、合奏も楽しめたし、充実した練習でした(^^)



ちなみに、脚の付け根の股関節はコチラ!
(bodychanceの骨格標本です。)



森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
トロンボーン&金管トレーナー/アレクサンダーテクニーク教師養成コース在籍
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2014年6月1日日曜日

パートで演奏がなかなか揃わないのは、どうして?

昨日、母校の吹奏楽部の練習に顔を出して、トロンボーンパートの練習に参加してたときのこと。



トロンボーンの生徒が2人で練習していたのですが、ある曲のユニゾンのフレーズがなかなか揃わないようでした。



どうやったら、揃うようになるだろう?と聞いてみると、細かいところまできちっと合うまで練習するというような答えが返って来ました。



とっても真剣に取り組んでいる姿勢が伝わってきます。
そのとき、ふと揃えるためには他のやり方(考え方)があるかもしれないと思い、こんなゲームをしてみました。



2人一組で向かい合います。
仮にAさん、Bさんと呼ぶことにします。

・Aさんは自分の動きたいように体を動かす
・Bさんは、Aさんの動きを(ほぼ同時に)そっくり真似する
・これを2〜3分続ける、ABの役割を交代してもう一度する
(Aさんはだんだんと複雑な動きを取り入れてみてください。)

・Aさんは(①と同様に)自分の動きたいように動く
・Bさんは、今度はAさんを見ながら、全然違う動きをしてよいし、Aさんと同じ動きに合わせてもいい、と思いながら動く
・2〜3分続けて、役割を交代してもう一度する






①と②では、どんな違いが起こるでしょうか?
見ていた僕と、ゲームを体験した生徒が思ったことは、

①は動きがぎこちなくなるのに対し、②はAさんもBさんも動きが自然になること。
②は2人の動きが違ったりするけれど、一体感がある。動きのテンポ感は自然と合っている。対話しているように見える。
②は、動きを真似しなくていいのだけど、相手の動きに自然に合わせたくなった。

といったものでした。もちろんゲームの結果、気づくことや感じることは人それぞれかと思います。

このゲームをしてから、もう一度、例のフレーズを演奏してもらうと、今度はぴったりと揃いました…!

なぜ、これだけで今まで揃えるのに苦労していた部分が揃ったのだろう…?


考えられるのは、
②は、お互いただ好き勝手に動いているわけではなく、相手を見ながらすることで、相手との関わりが生まれています。
相手の動き、自分の動き両方に気づいていられることができます。

②は、動きを選択する自由があります。そのことで、身体はより柔軟に動くことができると思います。

他にもあるかもしれませんが、このようなことが演奏にも関係してるのではないかと思います。



揃えることを頑張りすぎて、身体が緊張してうまくいかなかったり、そうすることで、揃ってはいるけど音が硬くなってしまう、身体が疲れる場合は、少し視点を変えてみるといいのかもしれないと思いました。



森岡 尚之 / モリオカ ナオユキ
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